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元スレURL 穂乃果「海未ちゃんが突然真姫ちゃんになった!」 概要 新しいユニットを結成したμ’sはファンに向けて仲の良さをアピールした動画を作成することに ものまね対決から始まり、山頂、銭湯、砂漠に監獄と様々なステージで彼女たちの絆が試される 一部安価有 関連作 マッドマッキス~にこぷり女子ロード~ タグ ^μ’s ^安価 ^コメディ ^カオス 名前 コメント
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戻る オチwwwwww こういうのすごい好きだ、テンポもいいしwwwwww -- (名無しさん) 2011-01-24 22 46 30 さわちゃんェ… -- (名無しさん) 2011-01-24 22 48 32 ワロタwwwww -- (名無しさん) 2011-01-24 22 57 13 これは面白いな。特に最後が! -- (通りすがり) 2011-01-24 23 17 09 ワロタww 顧問イジメんなwww -- (名無しさん) 2011-01-25 00 11 27 さわちゃんかわいそす -- (名無しさん) 2011-01-25 00 47 06 いちいち言い回しがおもろいんだよw すごいいいノリだw -- (名無しさん) 2011-01-25 00 49 04 第四勢力w 強く生きろ、キャサリン…! -- (名無しさん) 2011-01-25 00 54 43 交通量調査のバイトってりっちゃんが澪でもできるように選んだやつなのに それなのにりっちゃんを責めてるこの澪は人間が小さいな。 -- (名無しさん) 2011-01-25 00 56 23 展開自体はわりと普通なのに言い回しが面白いから終始爆笑してたw テンポもいいし久々に良質なコメディ。 -- (名無しさん) 2011-01-25 01 09 47 ザリガニは実際美味しいらしいね -- (名無しさん) 2011-01-25 01 10 57 ひでえオチw 純の兄設定って非公式だよな? -- (名無しさん) 2011-01-25 01 21 29 もう纏められたのか。 面白い。 和が良いキャラ。 -- (名無しさん) 2011-01-25 01 25 45 さりげに美味しんぼネタが -- (名無しさん) 2011-01-25 02 19 31 ダスキンちゃんww -- (名無しさん) 2011-01-25 02 20 46 ダスキンちゃんはひでぇwwwww 後さわちゃん・・・ -- (名無しさん) 2011-01-25 07 30 23 まさかのスール制Σ(□゜) そして憂ちゃんの大岡裁きとは…やるな -- (名無しです) 2011-01-25 12 48 30 梓と澪は大概だな。自分らも家じゃ親任せのくせにな てかかけ算間違えるってどうなの?実際。 -- (名無しさん) 2011-01-25 20 35 48 タイプこそ異なるものの、唯も律もリアルに居たら 理想のお姉ちゃんだと思うがな -- (名無しです) 2011-01-25 23 47 05 オチと後半の初期やZネタにふいた -- (名無しさん) 2011-01-26 00 38 35 こいつらめんどくせえ! -- (名無しさん) 2011-01-26 00 57 19 妹やりたがるムギちゃん可愛い しかも相手が梓てw -- (名無しさん) 2011-01-26 18 28 53 会話のリズムとか喋る雰囲気とかがすごくけいおんらしくて良いねー -- (名無しさん) 2011-01-28 12 33 17 和ちゃん…面白すぎ -- (名無しさん) 2011-01-28 13 18 47 拍wwwww子wwwww木wwwww -- (名無しさん) 2011-01-30 23 42 37 ダスキンと独身で腹割れたww -- (名無しさん) 2011-01-31 06 48 40 紬「親が泣いてるぞ!」 wwwwwwwww -- (名無しさん) 2011-01-31 20 06 32 唯と律は理想のお姉ちゃんだし、憂はもちろん梓も妹に欲しい!! -- (名無しさん) 2011-02-10 01 43 23 純と和の扱いが地味にひどいw -- (ダスキン) 2011-02-27 13 33 48 コメディSSくらい笑って読もうぜ。 -- (名無しさん) 2011-04-01 12 10 51 さわちゃん・・・。 -- (名無しさん) 2011-04-07 14 45 57 ザリガニの女神www -- (名無しさん) 2011-04-07 22 43 01 最後までこのめちゃくちゃなノリwww 久しぶりに呼吸困難起こしかけたwwwww -- (名無しさん) 2011-04-07 23 18 50 ザリガニは美味しいんだぞう! -- (名無しさん) 2011-04-15 16 35 55 おいしいの?泥臭そうなんだが。 -- (名無しさん) 2011-04-15 16 52 09 ザリガニは確かフランスでは高級食材だったはず 筋取らないといけないらしいけど味はロブスターみたいな感じらしい -- ( ) 2011-04-15 20 08 53 最後www -- (レアメタル) 2011-04-27 20 03 35 柔軟剤ワロタ -- (名無しさん) 2011-05-18 03 53 54 こういうノリに身を任せて突き進む奴はやっぱり大好きだーw -- (ねむねむ) 2011-05-23 11 59 28 ダスキンwwwwww -- (名無しさん) 2011-06-05 06 47 30 ザリガニwwwwwww -- (龍宮H狂闇) 2011-08-15 16 30 29 中々いいね。 ここからは今月のきららキャラットのネタバレありきのコメント。 律よ、純は髪を下ろすと可愛いぞ。 あと、以前のコメントに純の兄って非公式設定だよねっていうのがあったけど、淳司という名の兄が出てきました。 -- (名無しさん) 2011-08-27 22 52 33 みんな、希望を捨てるな‼ うらおん!4で迷子の憂ちゃんに唯ちゃんが手を延ばした…と言うエピソードがある‼ 後、一人っ子ってわがまま多いんだよな(´Д` ) -- (あずにゃん) 2011-10-17 18 24 11 独りっ子でも父親が末っ子で母親が第一子だとどうかな? -- (名無しさん) 2011-10-18 05 06 13 とりあえずバイト経験と一人っ子は特に関係ないなww -- (名無しさん) 2011-11-10 21 17 14 和が良い。 みんな楽しそう。 -- (名無しさん) 2011-12-12 00 58 35 さわちゃんwww -- (憂選手) 2012-03-04 12 50 22 これ結構面白いぞ -- (名無しさん) 2012-03-04 20 30 49 なんか『サザエさん』みたいな話だなwww -- (アナゴくん) 2012-03-11 18 56 59 みんな楽しそうだなwww -- (名無しさん) 2012-06-14 22 05 30 けいおん!らしいほのぼのをぎりぎりに残しつつ、 テンポ良い会話で魅せるSS。 和唯、梓が最高! -- (名無しさん) 2012-07-24 21 23 23 オチが予想外過ぎて 腹筋崩壊中www -- (みょーん) 2012-07-25 00 57 07 アニメ版でだけ同じ立場の律、ご令嬢で影では苦労人の紬や妹系の梓ならともかくさりげなく唯をダメ姉だのノーテンキだの威厳0だとか言いたい放題の澪だけは大概だな。(練習練習と騒ぐなら澪が部長やればいいのに。) -- (名無しさん) 2012-07-27 12 56 13 ↓何でそこまで澪を集中攻撃するんだ? -- (名無しさん) 2012-07-31 02 28 13 ↓↓落ち着けよ、大概なこと言ってるのはアンタのほうだ -- (通りすがり) 2012-07-31 03 17 19 このssの澪がそう言ってるだけで、澪は概して面倒見の良い、真面目でいい子だと思うんだけどな… -- (名無しさん) 2012-07-31 11 56 13 痛いのが嫌い、怖いと言いながら律に暴力を振るうのは頂けない。 -- (名無しさん) 2012-08-02 03 25 39 下の議論に関係なく面白かった。 -- (名無しさん) 2012-08-15 19 21 51 まるでコントだなw -- (おすし!) 2012-08-27 18 21 51 皆さん仲良く… -- (名無しさん) 2012-10-26 21 56 59 序盤の唯が面白すぎるwwwそして軽音部は今日も平和だな。 -- (名無しさん) 2012-10-28 12 59 25 仲良きことは美しきかな! -- (名無しさん) 2012-11-09 16 35 09 かなり良くできてるコメディだ。 とにかく和がいい! -- (名無しさん) 2013-01-07 20 49 31 最後の憂のジャッジは不要だと思う。唯だけ言葉濁して何も「お姉ちゃん」としての優れている面の説明が無いし。 -- (名無しさん) 2013-01-17 14 17 01 紬「親が泣いてるぞ!」腹筋崩壊 -- (名無しさん) 2013-05-27 12 19 47 ↓↓いや、重要なシーンでしょ。 優れてるところがなかったとしても、憂にとって、唯は存在してるだけですばらしいって表現なんだから。 -- (名無しさん) 2013-05-27 12 43 06 ↓そんなの理由にならない。憂の存在が唯の評価を無駄に暴落させているんだしそこが憂自身解ってない。 -- (名無しさん) 2013-05-28 02 23 51 平沢憂は実在しないのに何をムキになってんだよ… 普段どんな生活してんだか。 -- (名無しさん) 2013-05-28 07 24 48 けいおんSS界においては、↓↓みたいなのが、唯の評価を暴落させてるんだけどな。 憂によく分からない嫉妬してるやつは、自覚するべきだ。 っていうか、憂がいなくてもたいして評価変わらないだろ。 むしろ1期7話やYOU Iのエピソードで唯の評価が上がってるだろうに。 -- (名無しさん) 2013-05-28 17 22 00 唯憂が仲良くしてるところは微笑ましいし、素直に癒される。 -- (名無しさん) 2013-05-29 00 07 37 今の世の中唯と憂みたいに仲が良い姉妹っているんだろうか? -- (名無しさん) 2013-05-29 00 18 52 ↓3…バカじゃないの? -- (名無しさん) 2013-05-29 07 03 10 全くだ。本当にバカだ…。 -- (名無しさん) 2013-06-30 18 04 54 最初から終わり方まで良く計算された名コメディだな。 久しぶりに見たが、改めてそう思う。 -- (名無しさん) 2013-11-27 23 25 40 ドタバタ系の名作だと思う。 -- (名無しさん) 2014-02-21 00 52 18 名作だよなぁ -- (名無しさん) 2014-05-28 01 39 40 和ちゃんの適当エピ、りっちゃんのセリフ、憂や梓のリアクション、いつも通りの唯と 見どころいっぱい。 終わり方も良し! -- (名無しさん) 2014-06-08 00 58 06 これもまた面白い。 -- (名無しさん) 2014-09-11 21 19 50 面白いよねぇ 和ちゃんを含む姉組のキャラが凄くいい。 -- (名無しさん) 2014-10-31 01 52 31 うねるようなギャグや最後のオチ。 読み応え十分のコメディ。 -- (名無しさん) 2015-05-11 23 35 46 これはいいww 万遍なくけいおんキャラが出てるのも魅力的。 -- (名無しさん) 2015-08-05 22 39 08 みんなのノリが本編っぽくて良いコメディだ そしてオチww -- (名無しさん) 2017-02-20 23 28 25 和のノリいいなww -- (名無しさん) 2020-10-27 18 10 18 さわちゃん、ドンマイヽ(´・∀・`)ノ 唯や律みたいなお姉ちゃんがいたら ま -- (名無しさん) 2020-10-28 23 50 24 ↓ 書いている途中で投稿してしまい申し訳ありませんでした。 唯や律みたいなお姉ちゃんがいたら毎日面白おかしく過ごせそう。 -- (名無しさん) 2020-10-28 23 59 21 和ちゃんの存在感が凄い! さわちゃんお気の毒… -- (名無しさん) 2020-11-23 02 14 38
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お前をお兄ちゃんにしてやろうか!? 妹が、できました――。 ……5人も。 著者: すぎやまリュウ イラスト: kakao A6(文庫)609円(税込)ISBN978-4-8401-5288-4 2013年8月23日発売 両親を知らずに育った陽一の元に、実の父の訃報が飛び込んできた。その父から陽一へと残された遺言は――5人の「妹候補」から、妹を1人“だけ”選ぶことだった!?「……働きたくないです。お兄ちゃんといっしょにだらだらしたいです」(by世霊音)「勝負だ! あたしが勝ったらにーちゃんは……あたしを妹にすること!」(by友美)「お兄様は私を選んでくださいますよね? それが運命なのですから」(by小百合)「ボクは女の子になりたいから、ボクを兄さんの妹にしてほしいんだ!」(by優希)「にーちゃまの妹になったら、みーちゃんお金持ちになれるの?」(by美佳)一癖も二癖もある妹たちと贈る、ドタバタ兄妹コメディーここに開幕!! 478 :イラストに騙された名無しさん :sage :2013/08/24(土) 14 51 48.32 ID arhF8xKk お前をお兄ちゃんにしてやろうか?読了 所謂MFテンプレのハーレム未遂ラブコメを期待して読むと全くの別物 主人公と5人の妹候補は腹違いではあるがガッツリ血縁がある それぞれの妹の抱えた問題に兄として一緒に悩んで答えを探していく家族愛ものだった この1冊で綺麗にまとまっているが、続きが出るなら個人的には絶対に買うレベル 2巻 202 イラストに騙された名無しさん [sage] 2013/12/29(日) 16 04 00.85 ID lL/PuT3l おをお?に(お前をお兄ちゃんにしてやろうか? にっ)読了 見え見えのアレだが一応重要なバレ含むのでご利用注意(気にする方はラスト1行を見ないことを推奨) 1巻では三女だけだった兄への恋愛的な好意が、他の妹達にも散見されるようになってきた(末娘のJS除く) ただこれまで各章の前振りに出てくる程度だった幼馴染の出番が次巻以降増える前ふりがあったのがちと気になる まぁ家族愛枠としての描写は1巻同様かなり高レベルなのでそちらが目的の向きには安心して読めると思う あとがきによれば3巻は出せそうっぽいので続き的な面でも一安心 +ネタバレ ※以下バレ注意 あらすじに出てきた長女の「彼氏ができた」発言は兄とデートしたかったための狂言 関連リンク 公式
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子猫「にゃー」 律「おっ、子猫だ」 澪「本当だ」 その日私は、澪先輩と律先輩と一緒に帰っていた。 3人で公園近くを通りかかった時、一匹の子猫に出くわした。 梓「あれ?この猫、脚怪我してますね」 律「脚引きずってるし、血が出てるな」 澪「そこの公園で、洗って上げて軽く手当てしてあげよ」 梓「澪先輩、血見るの大丈夫なんですか?」 澪「苦手だけど、このままじゃ可愛そうだし」 梓「そうですね」 ジャー 猫「にゃーにゃー」 澪「痛いかな?ちょっと我慢しててな」 澪「これでよし、後は・・・」 澪先輩は、ポケットからハンカチを出すと躊躇いもなくビリビリと破り子猫の脚に巻いた。 澪「取りあえず、これで大丈夫だろ」 梓「首輪してるし、野良猫じゃないですよね」 律「そうだな」 澪「満足に歩けないし、ここで少し飼い主待ってみるか」 梓「はい」 律「そうするか」 梓「ベンチに座ってましょ?」 澪「うん」 ベンチに座ると、澪先輩は子猫を膝に乗せ撫で撫でし始めた。 子猫「にゃー」 澪「ふふ、可愛いな」なでなで 子猫「にゃーん」 澪「それそれそれ」ゴロゴロ 子猫「にゃにゃーん」 梓「澪先輩、猫好きなんですか?」 澪「はっ///」 律「澪は、猫好きで家で飼いたいんだけど・・・」 澪「パパが猫アレルギーで、家じゃ飼えないから」 梓「そうなんですか」 澪「だから今だけ、この猫自分のペットみたいに可愛がって上げようと思って///」 梓「存分に可愛がって上げて下さい」 澪「うん」 澪「名前付けちゃおうかな?」 澪「えーとえーと、クレアって名前にしようかな?」 クレア「にゃー」 梓「気に入ったみたいですよ」 澪「えへへ///」デレデレ 澪「クレア可愛い」 ぎゅうっ クレア「にゃ~」 こんな澪先輩、初めて見たな。それともこれが、素の澪先輩なんだろうか? 澪「クレア」すりすり クレア「にゃーん」 澪「ちゅ~しちゃおっかな?///」 澪 ちゅっちゅっ クレア「にゃ~」 澪「えへへへ///」デレデレ 女の子「あっ、ゴンザレス!」 澪「えっ?」 女の子「こんな所に居たんだ、ゴンザレス」 律「ゴンザレスってこの猫の名前?」 女の子「はい」 澪「・・・もしかして雄?」 女の子「そうですけど?」 律澪梓 覗き見 ω コンニチワ 律澪梓「あっ、本当に雄だ///」 女の子「あれ?ゴンザレスが脚にハンカチ巻いてる?」 澪「脚怪我してたみたいなんで、軽く手当てして上げたんだ」 女の子「そうなんですか、ありがとうございました」 女の子「もう遅いし、帰ろうゴンザレス」 澪「あっ・・・はい猫」 女の子「ゴンザレス」 ゴンザレス「にゃーん」 女の子は、子猫を受け取ると何度もお辞儀をしながら帰って行った。 澪「ああ、クレア・・・」ぐすん 律「いや、ゴンザレスだから」 その時の澪先輩は、とてもとても寂しそうな顔をしていた。 ~次の日~ 澪(´・ω・`)ショボーン 唯「澪ちゃん、どうしたの?」 紬「朝から、ずっとしょんぼりしてるわね」 律「実は昨日な、公園でエリザベスって猫を」 梓「エリザベスは、澪先輩のベースですよ」 梓「・・・って訳です」 唯「そうなんだ」 紬「だから、しょんぼりしてるのね」 唯「じゃあ、部室で猫飼おうよ」 梓「部室じゃ無理ですよ」 律「トンちゃんが喰われるぞ」 澪「ヒイイィイ」ぶるぶる 紬「部室じゃ無理ね」 律「!」 律「猫なら、そこに居るじゃないか」 澪「え?」 唯律紬 ジーッ 梓「何でみんな、私を見るんですか・・・」 律「梓は猫役に適任だ」 梓「猫役って・・・」 唯「にゃ~ってやるだけだよ」 梓「イヤですよ、そんなの」 律「ちょっとだけ、な?」 澪「梓嫌がってるのに、かわいそうだろ」 澪先輩の助けにより、何とか猫役は逃れる事が出来た。 ~練習後~ 澪「私、ちょっと寄っていく所あるから」 律「どこ行くんだ?」 澪「ちょっとな。じゃあ」 律「ああ」 澪先輩が気になった私は皆と別れた後、来た道を引き返した。 私の予想が正しければ、あそこに・・・ 公園 やっぱり居た! 梓「澪先輩」 澪「あっ、梓」 梓「どうしたんですか、こんな所で?」 澪「その・・・///」 梓「ゴンザ・・・クレアですか?」 澪「・・・うん///」 澪「ここに居たら、また会えるかなって」 梓「私も一緒に待ちます」 澪「そんな、良いよ」 梓「私が好きで待つから良いんです」 澪「・・・ありがとう」 ・・・・・・ 澪「やっぱり、来ないよな」 梓「もう少し待ちましょう」 澪「もう一回クレアを抱きしめたかったな」 両目に涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔。 うわ、澪先輩その顔は反則ですよ。 そんな顔されたら・・・ 梓「あの・・・澪先輩。さっきの部室での話ですけど」 梓「私ダテに、あずにゃんって呼ばれてません」 澪「?」 梓「私で良ければ、クレアの代わりに猫になります」 梓「私をクレアだと思って抱きしめて下さい///」 澪「へ?」 突然の提案に澪先輩は、ポカンとしてしまった。 梓「あ、やっぱり、私なんかじゃ駄目ですよね///」 澪「いや、そんな事無いよ」 澪「ありがとう、梓は優しいな」 澪「じゃ、ちょっとだけ、にゃんにゃんさせてもらおうかな?///」 梓「にゃ、にゃんにゃん?///」 澪「ああ、私は猫と戯れる事をにゃんにゃんって言ってるんだ」 梓「そうなんですか///」 澪「私の膝の上、来て」 梓「はい」 チョコンと澪先輩の膝上に乗っかる。 梓「にゃー」 澪「梓」 ぎゅっ 梓「にゃー」 澪「えへへ///」 澪「梓」スリスリ 梓「にゃーにゃー」 澪「えへへへ///」 澪「ありがとう、梓」 澪先輩は、私の顔を見つめるとゆっくりと顔を近づけてきた。 あれ?これってもしかして・・・ ちゅっ 女の子「あっ!昨日のお姉さん達」 梓澪 ドッキーン!! 梓澪「昨日の女の子」 女の子「昨日は、ありがとうございました」 ゴンザレス「にゃー」 澪「クレア!」 澪「あ、あのもう一回抱っこさせてもらって良い?」 女の子「え?あ、どうぞ」 澪「クレア」 ぎゅっ クレア「にゃ~ん」 澪「ありがとう」 女の子「もう良いんですか?」 澪「うん。これ以上抱きしめてたら、もっと愛情湧いちゃって」 澪「余計に名残惜しくなっちゃうから」 澪「それに・・・」ちらっ 梓「?」 女の子「じゃ、私はこれで」 梓澪「ばいばい」 女の子「ありがとうございました」 梓「クレアに会えて良かったですね」 澪「うん」 梓「そう言えば、さっきはビックリしました」 澪「え?」 梓「いきなり、ほっぺたにキスされたから///」 澪「あ///」 澪「梓があんまりにも可愛かったからつい///」 梓「そんな///」 澪「・・・もし良かったら、また抱っこさせてもらって良い?///」 梓「あ、はい。ネコの真似、頑張りますよ」 澪「ううん、もうネコの真似はしなくて良いんだ」 梓「へ?そうなんですか?」 澪「うん」 澪「梓」 ぎゅ~っ 梓「澪先輩」 ・・・・・・ ~次の日~ 澪 にこにこ 律「お、今日はご機嫌だな」 唯「随分嬉しそうだね」 澪「昨日、クレアにまた会えたんだ」 律「あー、それで」 唯「良かったね」 澪「それに、梓とにゃんにゃん出来たから」 律紬「えっ?!///」 唯「にゃんにゃんって?」 澪「ああ、梓が私のネコになってくれるって言うから」 律(何時の間に、そんな関係に///) 紬(梓ちゃんがネコで澪ちゃんがタチなのね) 紬(有りだわ) おしまい 戻る
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2002年(黎明期) 旧・関学ちゃんねる(http //green.jbbs.net/study/277/kangaku.html)、 JBBSのGreenサーバーのトラブルによりデータ消失。閉鎖。 現・関学ちゃんねる(http //jbbs.livedoor.jp/study/368)誕生 第1回関学ちゃんねるオフ開催(6月・参加者4名) 第2回関学ちゃんねるオフ開催(9月・参加者8名) 関学ch入門講座~☆の道標~スレッド誕生。初代スレ主…( ゚Д゚)ゴルァ(hJlatw0I)=ライオット(Riot/uTA)(10月) 2003年(安定期) 第3回関学ちゃんねるオフ開催(3月・参加者16名) 黒川道子(ロリ属性@関学・ロリっ娘@道子)海外へ(3月) 「関学生の恋愛事情」スレ主交代。ライオット→ミユウに(3月) BOB、関学ch入門講座~☆の道標~2代目スレ主に(6月) 「関学ちゃんねる固定最萌トーナメント」開催(12月・優勝者グッジョブ) 2004年(変革期) 第4回関学ちゃんねるオフ開催(1月・参加者7名) 「一度も異性と付き合ったこと無い奴集まれ in 関学ch」スレッド誕生(3月) 獣関鮮烈デビュー(4月) 第5回関学ちゃんねるオフ開催(7月・参加者9名) 「一度も異性と付き合ったこと無い奴集まれ in 関学ch」スレッドオフ開催(10月) 片思い関学生(後のふかわ)、関学ch入門講座~☆の道標~3代目スレ主に(11月) 第1回チキチキ関学ちゃんねる京都オフ開催(12月28日・参加者4名) 固定総数46人という大所帯となる 個人スレッドブーム到来(~2005) 2005年(沈静期) 第6回関学ちゃんねるオフ開催(3月・参加者18名) 管理人交代&管理権委譲騒動(4月1日)→http //www.univch.net/kwangaku/20050401.htm 第7回関学ちゃんねるオフ開催(9月・参加者5名) 関学伍長、スナイパー引退 トリップ10桁化 2006年(下げ止まり期) 関学ちゃんねる管理人交代 一日「地獄通信」化(4月1日)→http //www.univch.net/kwangaku/20060401.jpg 関学ちゃんねるWiki誕生 就活オフ開催(6月・参加者4名) 2007年(平行期) 2008年
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唯「ただいまぁ~」 夕暮れが迫る頃お姉ちゃんは帰宅した。 憂「お姉ちゃん、おかえり」 玄関に行くと後ろに背の小さい女の子が一緒にいた。 逆行になって顔は見えなかったが、 なぜか不思議と知らない人ではない気がしていた。 憂「お姉ちゃん、その子お友達?」 お姉ちゃんは首を振って答えた。 唯「お墓参り行ったら憑いてきちゃったみたい」 夕日が沈み、女の子の顔がはっきりと見て取ることができた。 憂「あ・・・梓ちゃん・・・」 そこには、数ヶ月前に此の世を去った梓ちゃんが居た。 生きていた?違う、確かに死んだはずだった。 じゃあ矢張り幽霊なのだろうか。 唯「え?憂知ってるの?」 なんと答えればいいのだろう。 梓ちゃんが死んだと聞かされたとき お姉ちゃんは酷く取り乱し、一晩中大声を上げて泣いていた。 一週間ほど原因不明の高熱に苦しんで 以降は梓ちゃんのことなど無かったかの様に日々を過ごしていた。 そして今、漸く理解した。 お姉ちゃんは本当に梓ちゃんのことを忘れてしまったのだ。 憂「ううん、人違い・・・だよ」 唯「そうなの?でもこの子梓ちゃんって名前なんだよ」 憂「そうなんだ、偶然だね。私の友達にも同じ名前の子がいたから」 お姉ちゃんはごまかせただろう。 しかし、梓ちゃんには何を言えばいいのだろうか。 多分、お姉ちゃんが梓ちゃんのことを忘れてしまったことも、気づいているのだろう。 梓ちゃんは何故お姉ちゃんに憑いてきたのだろうか。 何かを望んでいるのだろうか? だったら── 憂「お姉ちゃん、先上がってて」 唯「あいよ~」 お姉ちゃんは階段を上がっていった。 梓ちゃんはそのまま玄関に佇んでいた。 どうやら、常にお姉ちゃんの後ろに憑いている訳ではないのだろう。 憂「梓ちゃん、私のことわかるよね?」 梓ちゃんは、こくりと頷いた。 梓「憂、ごめんね」 悲しそうな表情を向ける梓ちゃんをつい抱きしめたくなって 手を伸ばしたが、触れることは叶わないのだろうと思い直して 手のひらをそっと頬に沿わせた。 憂「冷たい・・・」 梓「死んでるからね」 憂「でも、何でお姉ちゃんに付いて来たの?」 梓「唯先輩、お墓参りに行ったって言ってたでしょ?」 梓「私のお墓にお花を供えてくれたの」 梓「でもね、私が姿を見せると、私が誰なのか、何で自分がお墓に居るのか、何で私のお墓にお花を供えたのか、さっぱり分からないみたいだったの」 梓「それで私が、お墓参りに来てたんですよって言うと、そうなんだ──ってそれだけ言って・・・」 お姉ちゃんは心のどこかでは梓ちゃんのことを覚えていて それで、梓ちゃんのお墓に行ったのだろう。 その時だけは梓ちゃんと過ごした時間を思いながら祈りを捧げたはずだ。 でも、長く心に抱えるのは辛過ぎたのだ。 すぐに思い出を片隅に隠して、自分が何をしていたのかさえ忘れてしまった。 そんなお姉ちゃんのことを思うと私も胸が痛んだ。 梓「憂、唯先輩は本当に私のこと忘れちゃったのかな?」 憂「そんなこと無いと思う。だって、梓ちゃんのお墓にお花供えてくれたんでしょ」 憂「きっと覚えてはいるんだろうけど、梓ちゃんの死を受け入れられないんだよ」 憂「それで、梓ちゃんが生きていたときの思い出まで隠してるんだと思う」 憂「梓ちゃんは何で幽霊になってお姉ちゃんの前に?」 梓「私にもわからない。ただ、唯先輩が悲しそうな顔をしてたから、笑って欲しいなって思ったら・・・」 梓「私、もう一度だけ唯先輩の笑顔が見たい」 お姉ちゃんの笑顔、最近はあまり見ていない。 笑っていてもどこか切なそうだった。 昔みたいな、そう、ギターを弾いているときのあの笑顔を── 憂「・・・私も、見たいな」 梓「ねぇ憂。唯先輩は今でもギター弾いてる?」 言うべきか迷ったが、隠しておいてもどうにもならない。 憂「あの・・・ね、ギターはもう弾いてないの。軽音部もやめちゃった」 梓「えっ!何で?あんなにがんばってたのに・・・やっぱり私の所為なのかな」 何も言えなかった。 梓「今、軽音部はどうなってる?3人じゃ部として活動できないよね」 憂「実はね、私が軽音部に入ったの。もちろん、お姉ちゃんが戻ってくるまでの間だけ」 そう、お姉ちゃんはきっと戻ってくる。 澪さんも律さんも紬さんもみんなそれを信じて待っていた。 梓「唯先輩が私のこと思い出したらどうなるかな?」 憂「わからない・・・でも乗り越えなきゃいけない事だって思う」 梓「私、どうしたらいいのかな?」 憂「梓ちゃんは何か遣り残したことがあって幽霊になったんじゃないのかな」 梓「うん、唯先輩に昔の笑顔を取り戻してあげたい」 憂「私も、協力する。だから一緒にお姉ちゃんの事考えよ」 少し相談した後、梓ちゃんを連れてリビングへ上がった。 唯「おそいよ~何してたの?」 憂「なんでもないよ」 そう言って、梓ちゃんと並んでお姉ちゃんの向かいに座った。 唯「そう。で、梓ちゃんってどこに住んでたの?」 梓「この近く・・・かな」 唯「今、何歳?」 梓「えと、15です。死んだときも15でした」 唯「へぇ~じゃあ私の一つ下だ。憂と同級生だね」 梓「そうですか、じゃぁ唯先輩って呼んでも言いですか?」 さっき相談したとおり梓ちゃんはお姉ちゃんのことを知らない振りをしながら 少しずつ、今までお姉ちゃんと接してきた状況を作ろうとしていた。 唯「いいよぉ~でも先輩ってなんか照れるよね」 梓「そうだ、私のことも何かあだ名で呼んで下さいよ」 唯「う~ん、あずさ・・・だから、あず・・・あず・・・あ・・・」 ここで梓ちゃんのあだ名を思い出してくれれば そんな淡い期待はすぐに裏切られてしまった。 唯「やっぱり梓ちゃんでいいよ」 梓「そ、そうですか・・・」 憂「そうだ、梓ちゃんは生きてたときは何してたの?」 梓「えと、実はバンドをやってたんです」 お姉ちゃんの表情を見る。 特に変化は無かった。 興味も抱いている様子はあまり無い。 憂「へ、へぇ。どんな楽器弾いてたの?」 梓「ギターをやってました」 梓「それから、それから──」 梓ちゃんは、きっと思い出しているのだろう 軽音部に入って、お姉ちゃん達と過ごした楽しい日々のことを。 そして、意を決したように話始めた。 お姉ちゃんに向かって。 梓「そのバンド、学校の軽音部なんですけど、とっても楽しかったんです」 梓「私は1年生で後はみんな先輩達ばかりなんですけど、みんな優しくて」 梓「それに演奏も凄く上手で、とくに──」 梓「とくに、ギターを弾いてる先輩の演奏に聞き惚れてしまって入部を決めたくらいなんですよ」 梓「その先輩なんですけどね、いつも私に抱きついて来るんです」 梓「私に変なあだ名つけて、いっつも練習サボってお菓子ばっかり食べて」 梓「ギターのコードだってすぐに忘れちゃうんです」 梓「でも、先輩と居ると凄く楽しくて。ずっと一緒に居たいって、一緒に演奏したいって今でも思ってます」 梓「私っ、その先輩のこと好きだったんです」 梓ちゃんの声は震えていた。 泣いてしまうのではないかと思うくらい。 それでも、涙は見せなかった。 お姉ちゃんに目を移すと俯いていた。 憂「お姉ちゃん・・・?」 ゆっくりと顔を上げる。 お姉ちゃんは目に涙を浮かべていた。 唯「あれ・・・?どうしてだろ・・・?」 お姉ちゃんは自分の涙に戸惑いをみせ、両手の袖で涙を拭う。 それでも、頬を伝う涙は止むことはなかった。 ついには、肩を震わせ、声を上げて泣き出してしまった。 憂「お姉ちゃん、大丈夫?」 梓「唯先輩・・・」 唯「ごめんね・・・ごめん・・・私にもよく分からないけど、凄く悲しくて・・・」 思い出したわけではなかった。 それでも、これほど取り乱してしまうお姉ちゃんを見ていて 本当に思い出させることがいいことなのか不安になった。 乗り越えることが大事だとは言ったが、もし乗り越えられなかったら あの頃の笑顔を見ることは叶わないだろう。 暫くしてお姉ちゃんは立ち上がり自分の部屋へと入って行ってしまった。 梓「憂、どうしよう」 憂「うん、ちょっと無理があったのかも」 梓「そう・・・。私考えたんだけど」 梓ちゃんは一層悲しそうな顔をして言った。 梓「私のことは忘れたままでもいい」 梓「だから、もう一度ギターを弾いてる唯先輩を見たい」 憂「でも、ギターを弾けば──たぶん梓ちゃんのことも思い出さないわけにはいかないかも」 梓「そっか・・・そうだよね。唯先輩がそのことを望まない限り無理だよね」 憂「ねぇ、明日軽音部に来て。もし、みんなにも梓ちゃんが見えるなら協力してもらおうよ」 梓ちゃんは期待と不安を滲ませた表情で頷いた。 …… 翌日の放課後、軽音部の部室に梓ちゃんを連れて入った。 それを目に留めたみんなの表情が驚きに満ちているのがわかった。 澪「あ、梓・・・!?」 律「・・・え?嘘だろ・・・」 紬「本当に、梓ちゃんなの?」 みんなにも梓ちゃんの姿が見えるようで安心した。 梓ちゃんもそれがわかったのだろう、みんなに頭を下げて挨拶をした。 梓「みなさんこんにちは。あの・・・幽霊になっちゃいました」 澪さんは私に説明を求めるように目を向けた。 私は、昨日あったこと、 お姉ちゃんが梓ちゃんのことを忘れてしまっていることを丁寧に説明した。 紬「やっぱり、そうでしたか」 紬さんは気づいていたようだった。 でも、お姉ちゃんに梓ちゃんの話しをして確かめる事はしなかったのだろう。 お姉ちゃんが梓ちゃんの死に酷く心を痛めていることを知っていたから 何も言えず、多分みんなにも口止めしていたのかも知れないと思った。 律「そうか・・・そういえば一度だけ梓のこと口にした時、唯何のことだか分からないって顔してたな」 澪「馬鹿っ!あれだけ唯の前では梓の話しをするなって言ってただろう」 律「悪い悪い。つい口から・・・」 紬「それで、梓ちゃんは何でここに?」 憂「そのことなんですけど」 憂「実は、お姉ちゃんに思い出させて上げたいんです。梓ちゃんのことを」 澪「でも、さっきの話だと梓の顔を見てもなにも思い出さなかったんだろ?」 律「どうやって・・・ってそれを相談しに来たわけだな」 梓「はい」 律「全部話しちゃまずいよな・・・やっぱり」 澪「合宿の時の写真もあるけど、あまり強引なやり方だと・・・」 紬「ええ、唯ちゃんの心を傷つけることになりかねませんね」 憂「そのことなんですけど、昨日梓ちゃんがお姉ちゃんの名前を伏せて思い出を語ったんです」 憂「そしたら、お姉ちゃん突然泣き出しちゃって」 憂「だから、無理やり思い出させるんじゃなくて、お姉ちゃんの方から思い出したいって言ってくれるような方法を見つけて欲しいんです」 紬「そうね、とりあえず何で唯ちゃんは梓ちゃんのこと忘れちゃったのか考えましょう」 律「そりゃあ思い出すのが辛いからだろ?」 澪「いや、なんで思い出すのが辛いかって事じゃないのか?」 律「憂ちゃん何かわかる?」 それは何度も考えてみた。 お姉ちゃんが何で梓ちゃんのことを忘れたのか。 死んだことを認めたくないから? それなら逆に、生きていることを妄想するのではないだろうか 在らぬ幻覚を見て、在らぬ思い出を語る それを拠り所に、梓ちゃんの死を否定するはずだ。 では、いったい何が原因なのだろうか。 憂「私にはわかりません」 紬「でも、唯ちゃんにも梓ちゃんが見えるってことは、本心から忘れたいと思ってるわけでもないのよね」 澪「そうかも、そもそも梓のお墓参りに行ってたんだ。きっと唯も思い出したいとはどこかで思っているのかも知れない」 律「なんだか、ややこしいな」 澪「とりあえず、みんなで一晩考えてみよう」 紬「そうですね、さっき聞いた話も整理して考えればなにか分かるかもしれません」 律「じゃあ今日の部活は終わりにするか。憂ちゃんも梓も唯と一緒にいてあげたらどうだ」 澪「律、さっきの話聞いてなかったのか?」 律「聞いてたよ。たださ、思い出なんて話さなくても一緒に居るだけなら問題はないだろ」 紬「そうね、普通に一緒に過ごすだけでも何か進展があるかもしれないわ」 紬さんの言葉に少しの期待を抱いて 今日は梓ちゃんと一緒にそのまま家に帰ることにした。 家に着くとお姉ちゃんは昨日のことなど無かったかのように迎えてくれた。 梓ちゃんとも取り留めのない会話をして、楽しそうに微笑んでいた。 その様子を見て、このまま一緒に過ごすうちに何かきっかけを作れるのではないかと 益々期待を膨らませた。 2
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へっくしゅん 仕事途中に立ち寄った夕方少し前の大通りで、知った顔を見て戸惑うよりも先にふと不審が湧いた。見てはいけないものを見てしまったような気がする。 チャトラである。 思わず露店の屋根下に入り、売り物を見ている素振りで窺った。こんなことをしなくても普通に声を掛ければ済む話なのかもしれないけれど、何となく、というやつである。窺いながら、彼は一体何をしているんだろうとふと思った。世間話や噂話をしている姿が、彼に関してはまるで想像できない。 一旦身をひそませてしまうと改めて何気ない風を装って出ていく、と言うのも妙に難しいもので、結局チャトラはしばらく様子を窺ってから再び通りへ出た。 そうして見知った顔へ近付く。 彼は、話し込んでいた人間の後姿をどこか悄然とした態で眺めていたようで、結果チャトラは彼の背後から声を掛けることになった。 「よーーーーっす」 不意に声を掛けると、驚いた顔で振り返った彼がチャトラの姿を見止めて視線を和ませた。ふんわりと笑う、という表現がとてもよく合うとつくづくチャトラは思う。 「こんにちはノイエさん」 「さん付けじゃあなくていいのに」 驚いていたのは一瞬で、すぐに警戒心を解いた様子でノイエがチャトラへ向き直った。久しぶりだねと呟いている。 「悪ィ、取り込み中だったかな」 「平気だよ。……君は仕事中なのかい」 「うん。でも、もう店に戻るところ」 ちらとチャトラの身なりを窺ったノイエが、 「丁度君を訪ねようと思っていたんだ。ここで会えてうれしいよ」 そう言ってまた笑った。 「部屋に来る?お茶くらいしか出ないけど」 「いいね」 夕食と言うには少し早いような気もしたけれど、折角会えたことだし、そう言ったノイエと並んでチャトラは店へ戻ることにした。 物心ついた時から、チャトラの生業は掏摸だった。 ひとつの町で仕事をして、正体を見透かされる前に次の町へ流れた。町に留まる期間はせいぜいひと月がいいところだ。それ以上の長逗留は、顔を覚えられる危険があるし、住みついている破落戸(ごろつき)どももうるさくなる。今住みついているこの町へ最初に立ち寄ったのも、そうして流れたついでというものだった。 すぐに立ち去るつもりだった町に居ついて早五か月だ。ひょんなところに出会いと言うものは落ちているものらしい。 「仕事にはもう慣れたかい」 「ノイエさん、こないだもそれ聞いた」 おかしくなってチャトラは笑う。 仕事、とノイエが言ったのは生業の掏摸のことではなくて、この町で初めて始めた、根のある暮らしのことだ。 この町に来る街道の途中、ぬかるみにハマり立ち往生している男と馬車を見かけた。一頭曳きの商用の車で、どうしたのかと聞けば隣町から帰る途中だという。 事情まで聞いておきながら、オレには関係がないと素知らぬ顔で通り過ぎる訳にもいかず、そもそも生来の節介焼き根性も動員して、汗みずく泥まみれになって一緒に馬車を引き上げた。礼替わりにこの町まで乗せてくれると言うので、遠慮なく甘えた。 道中でいくつか会話を交わし、町へ向かう途中なのだと答えると、泊まるあてはあるのか、働き口は決まっているのかと尋ねられた。自分の人となりを気に入ったのだという。今ちょうど人手不足で困っている、大した部屋もないが住み込みでうちに来ないか、と持ちかけられ、チャトラは頷いていた。 男は乾物商家の番頭だったのだ。 成り行きで、ついて行った。 チャトラはこれでも、面した相手に邪心があるかどうかは判るつもりである。相応の暮らしを体験してきた自負もある。面通しされた乾物屋の働き人からはそうした良くないものは感じ取れなかったし、感じた通り、主夫婦も人の好い商人だった。 あてがわれた部屋は蔵を改造した中二階で、一階部分には煮炊きの出来る竈もついている。姉と過ごした部屋に似ていると思った。ひと目見て気に入り、そうして働かせてもらうことに決めた。 屋根と壁のある場所で眠ることができ、月々の割り当ても貰えた。見習いと言うことを考えれば十分な額である。食事は主夫婦と通いのものと一緒で、昼と夜の二回出る。何の不満もない。 不満もないどころか、これで不満を言っては雷にでも打たれてしまいそうだとチャトラは思う。 彼女の割り当てられた仕事は、御用聞きだ。 乾物と言っても、店先に買いに来る客の数は知れていて、だったから馴染みの家の戸口まで出向き、必要なものを聞いて回る。そのチャトラの帳面を見て、配達の男があとから荷車を引いて各家々を回る。 時には配達の仕事も手伝いはしたけれど、小柄なチャトラは自分と同程度か、それ以上の重さの小麦や大麦、茶葉の入った袋を持ち上げることができない。せいぜいが車を後ろから押す程度で、あの袋を一人で持ち上げることができるようになりたいと、ひそかに特訓中である。 そこまでしなくても、と主夫婦などは言うのだが。 働かざるもの食うべからず。小さい頃に姉からしっかりと教え込まれた教訓は、チャトラの体に染みついている。 「人それぞれ、動ける範囲は違うでしょう。だから、人並みだとか、人以上にだとか、くらべるものは何もないの。ただ、あんたができる範囲で、一生懸命働きなさい」 幼いチャトラに姉はそう言った。 であったから毎食の片付けや、台所の床掃除を一緒になって手伝っているのもチャトラにとっては無心だったのだけれど、主夫妻はえらく気に入ってくれているようだ。最近では子のない夫婦の養子にならないか、だとか言う話も冗談交じりに持ちかけられることがあって、その度にやんわりと断った。五か月で養子の決断をするなんて、人が良すぎるにもほどがある。もし自分が悪心を持った人間だったらどうするのか。 言うと夫婦は笑う。 お前が私たちを悪い人間でないと思うように、私たちもお前を信用しているんだよと。 それを聞くと、何となく気恥ずかしいような、尻座りの悪いような心持になった。姉と暮らしていたときのような、血のつながった家族では決してない、けれど互いに結びつきあい大切にする関係。 そういうぬくもりに飢えていたのだと最近になって気が付いた。 暮らし始めてしばらくした時に、偶然ノイエを町で見たのだった。 声を掛けると向こうも驚いた顔になった。エスタッドから配属されている比較的大きな部隊が隣町に駐屯しているので、その監察なのだと言った。 隣町は、今チャトラが暮らす街よりもずっと大きい。 大きくて、だのに行政がまるで成り立っていない。 アルカナ王国の城下町であった。ただし、「元」が頭に付くが。 数年前に、皇国エスタッドが攻め込んでアルカナは王国としての形を終えた。その後吸収合併される形で、エスタッドの役人がそこここに配置されてはいるらしいのだが、元アルカナ軍であった敗残兵が、徒党を組んで何がしかの国に取り入っては数年に一度は悪さをしている。大きな流れを作ることはもうないだろうと言うのが、おおかたの一般市民の意見であるようだが、元アルカナ残兵のお偉方は未だ再建の夢を見ているらしい。 ご苦労なことだと思う。 ただ、その壮大な夢とやらに一般市民を巻き込むなとも思う。 できればもう、平穏な生活を壊されたくない。 だから、己の欲望のために多勢の生き死にを巻き込む無神経さは、チャトラには理解できない。 理解したくもなかったけれど。 それにしても、皇宮や皇都の仕事に上乗せしてこうして僻地の観察にまで出かけてくるのだから、三補佐と言うのは本当に難儀なものだ。ある程度年を経たアウグスタやセヴィニアはまだ判るとしても、そこまで強い権限もツテもない若年の彼は相当苦労しているのだろうなと、並んで歩きながらチャトラは思った。 店に戻り、御用聞きの帳面を渡す。ついでに知り合いが来ているからと一言断りを入れると、気を利かせた夫人が茶菓子を渡してくれた。ありがとうと礼を言い、部屋へ戻る。 中二階へ続く梯子をチャトラが上ると、先に椅子に腰掛け、くつろいだ様子のノイエが何故か自分を見てうれしそうに笑った。 「なに」 「や、すっかり元気そうだと思ってね」 「元気だよ」 盆に載せた茶と茶菓子を差し出すと、同じように手にしていた露店の紙包みをノイエも開く。焦げた香辛料の香りが部屋に広がって、腹が鳴った。 「ノイエさん、監察くるたびにいつもこんなの食べてんの」 「今日は特別だよ。いつもはもうちょっと……、」 「豪華?」 「もうちょっと質素」 「うわ」 町にとは言え、野営ではないとは言え、平時とは異なる駐屯地で一体どんなものを口にしているのか。聞くと割と普通だと答えが返る。 「普通って」 「定食も三日食べていると飽きるんだよね。自分で材料持ち込んで、厨房借りて作ったりするんだよ」 「ノイエさんが?作るの?」 「作るよ?」 はー、と感嘆しながらチャトラは向かいに座る男を見上げた。どう想像力を働かせても、この涼しげな風情の男が厨房に立つ姿が想像できない。 「意外?」 「うん。意外」 「今度ご馳走しようか」 「いいの?」 「いいよ。今度隣町までおいで」 隣町までなら、乗合馬車で一日の距離だ。もう少し長く休みがもらえるようになったら、顔を出そうと思った。 ノイエを見かけてチャトラが声を掛けてからというもの、皇都を離れこちらに監察の仕事があると、必ず彼はチャトラの様子を見にやって来ているようだ。皇都を出る前に彼の屋敷で働かせてくれるというありがたい申し出を、チャトラは丁寧に断ったのだけれど、気を悪くするでもなくノイエは以前と同じような対応の仕方で彼女を訪れてくる。妹のように思えるんだよと、聞くとノイエはそう言った。見過ごせないんだ。 その自分へ傾ける誠意を、他の女性に向けたならばすぐに相手が見つかるのだろうにとチャトラは自分勝手に思っている。見た目が悪い訳ではなく、紳士的で地位もあり、財もある。皇宮における有望株と言うのならば、かなり上位に当たるだろう。 思うけれどさすがにそれは口に出さなかった。そう思うならば、ノイエの誠意に応えてやればいいとチャトラの別の部分が囁くからだ。 いい人。それがチャトラの彼に対する評価だ。 それから、二人で半時ばかり話した。 もうしばらく離れている皇都の様子だとか、駐屯地の様子をノイエは語った。 チャトラは代わりに、この間ノイエと会ってから、ふた月ほどの間の取り留めのない話をした。 得意先の家の赤ん坊がなついただとか。 小麦粉に最近種類があることに気が付いただとか。手を突っ込みぎゅっと握ると、固まるものと固まらないものがあることに最近ようやくチャトラは気付いた。種類によって色や香りがまるで違うのだなと思った。 彼は楽しそうに相槌を打ち、いちいち驚いた。人の好い男だと思う。 「どうしたの」 「いやちょっと余計な考え事」 目を逸らしたチャトラを心配するようにして、それからノイエは窓の外を見る。いつの間にか陽が沈んで、夜の気配がする。 「ああ、もうこんな時間だ」 そろそろお暇するよと言って彼は腰を浮かせた。 「隣町に戻るの?」 「視察は終わったからね。皇都に戻るよ。次にこちらに来るのは年が明けてからかなぁ」 また来ると言って彼は剣を腰に佩いた。 見送ろうと戸口に立ったチャトラにああ、と思いだした風で懐に手をやる。 「なに?」 「預かり物があったんだ」 「預かりもの?」 「セヴィニア補佐官殿から」 「……うぇ」 カエルの潰れたような声が出た。 ヒゲが、オレに。渡すものがあるとかありえない。 心の中で舌を出したチャトラは、目の前の男がおかしな顔をしていることに気が付く。おかしな、というよりは困った、困ったというよりは悩んだ顔だった。懐に手をやったまま、首を捻っている。 「ノイエさん?」 「うん」 もしかして、見せられるだけで嫌な気分になるような、そんな代物なのだろうか。どう引っくり返ってもセヴィニアからチャトラへ、好意的な預かりものがあるようにも思えない。あの補佐官と彼女の相性は確実に最悪だ。 ひそかに怯えるチャトラの前で、躊躇いながらノイエは懐から封筒を取り出した。 「なに?」 「どうしようかとも思ったんだけれどね」 言って封筒を差し出す。受け取ったそれに、宛先は書かれていなかった。 「結構考えたんだけど、やっぱり君が持っているべきだと思って」 裏を返すとびっちりと封蝋。 その封蝋の押し印に見覚えがあった。ぎゅっと肝を掴まれたような気がする。 「これ」 「あー……僕が、セヴィニア補佐官から預かっていたんだけど、補佐官が書いた訳じゃあない」 「あのひとの印だね」 封蝋に深々と刻印されているそれは、エスタッド皇が常に身に付けている右中指の指輪痕だ。皇帝直々の封蝋の印。 「ああ……やっぱり判るかな」 「そりゃ近くでみてたし、判るよ」 封蝋、などというものも皇宮に行って初めてチャトラは目にしたものだ。そもそもそれまでの生活に、手紙を書く習慣もなければその手紙を厳重にしまいこまなければならない重要性もない。 物珍しくて、皇帝の横から何度も覗いた。 「陛下が」 しかし、自分で言ったものの、他人の口から男の話が漏れるとそれはそれで心臓に悪い。うん、と頷きながらチャトラは封筒を凝視した。何も書いていない表のあて先を。 「ずっと前にセヴィニア補佐官に渡したのだそうだよ」 「……」 「僕がこちらへ監察に向かうのを知って、補佐官から預かっていた。彼からは、その」 一旦ノイエは言いよどみ、 「……。……陛下が逝去された場合、君に渡せと言われていたんだけれどね。返す当てのない手紙を受け取って君は納得するのだろうかと僕は思った」 これは僕の勝手なお節介だからもしかすると余計なものなのかもしれない。 そう言ってノイエが苦みを噛んだ顔になる。 「いつ渡したらいいものか、今渡してもいいのか悩んだのだけれど……、受け取ってもらえるだろうか」 彼なりに迷った結果だったのだろう。黙ったままチャトラは頷き、それからしばらく経って口を開いた。 「なぁ」 「うん?」 「今読んだらいいの?」 「君に任せるよ。僕は補佐官から君に渡すようにと言づけられてはいたけれど、読ませろとは言われていない」 「捨てるかもしれない」 「それも君の自由だ」 「そっか」 判った、と答えてチャトラは封筒を懐の隠しにしまった。 その様子をじっと見終え、じゃあ行くね。ようやく笑ったノイエがふと、そう言えば君の本業だけれど、と口を開いた。 「もうあちらの仕事はまるでしていないのかい」 「掏摸のこと?」 「本業と言ったら失礼かな」 「別に気にしない。今はここに住んでるし、まったくやってないかな」 「そう」 前の町までは別として、少なくともこの半年ばかりというものチャトラは他人の懐を狙ったことはない。住込みの仕事で十分に食べてゆけたし、それ以上に望むものは彼女にはなかったからだ。 「こないだ、たまたま会ったダインのオッサンにも同じようなこと聞かれたけど……取締りの強化でもすんのか」 「そうできれば良いのだけれど、逆に治安が悪くなっていてね」 元アルカナ王国の残党が騒ぎ始めそうなのだと彼は言った。あらぬ疑いを掛けられても心配なのだと。 「アンタは本当に気が効くというかなんというか」 「そうかな」 言ったノイエにの肩に、小さな綿埃が付いているのに気が付いて、チャトラは指を伸ばしそれを払った。ありがとうと微笑まれ、いちいち優雅な男だと思った。 「なァ。オレからも聞いてもいい?」 「何かな」 「アンタ、もしかしてこれ渡すために毎度ここにきてた?」 「あー……」 聞かれて彼は口ごもる。それで判ってしまった。 そうか。この封筒を渡すために彼は機を伺い、何度も自分を訪れて、いつ渡すべきか迷っていたのか。 「ノイエさん」 「うん」 「苦労人だね」 だから、思わず労いが口を衝いた。年下から労われた彼が、聞いた瞬間情けない顔になったのはこの際おいておこうと思う。 手を振りながら去るノイエの後ろ姿を見送り、どうしたもんかとチャトラは空を見上げる。片手を懐に入れて引き出す。 妙に平たい金入れは、彼の懐から抜き取ったものだ。 通りを並んで歩いている途中で、隙を見て抜き取った金入れは、彼が帰る際にでも未だ腕は衰えていないのだと、冗談交じりに返すつもりだった。それを制するように「本業」はしていないのかと尋ねられ、していないと言った手前思わず返しそびれてしまった。 やはり呼び止めて返した方が良かっただろうか。 その場合、気を悪くしないだろうか。知り合いの懐を狙うなんてと憤慨されてしまうだろうか。 チャトラに、金入れの中身を使う気はさっぱりなかったとしても、掏り取ってしまったことは事実で、やはり謝って返すべきだろうと思った。謝るなら早い方がいい。 しかし、天下の皇都エスタッドの三補佐の一人と言うには軽い財布だな。 今ならまだその辺りにいるだろうと、追い始める手前、何気なしに手にしたそれを眺めた。はずみか、硬貨が一枚かちんと床に落ちる。拾い上げ、小銭を戻した目の端に、ふと見知った綴りを見たような気がした。 金入れの中に紙幣はなく、代わりに無造作に折りたたまれた紙片が意識に引っかかったのだ。何だろうと疑問に思い、二度見直した。 エスタッド皇を、 (……え?) その文字の意味を頭が理解しぎくりとする。悪い予感と言うよりははっきりと直感だった。いけないと思う前に金入れから紙片を引き出していた。皺だらけのそれを開く。 ああ。 震える指で辿った先には、いくつかの指示が書きしめされていた。 皇都。 生誕祭。 バルコニーから部屋へと戻る道。 四度目の参賀の後。 機会は一度しかないとも。 そして最後にアルカナ王国の刻印。皇都で覚えたいくつかの紋様の一つだった。覚えるつもりもなかったけれど、蛇ののたくるエスタッド皇国と、似たり寄ったりの複雑な紋様をしているなと言う感想を抱いた覚えがある。判を彫る人間は大変だなとも。 その判が押してある。誰が書いたかは判らない。けれど受け取ったのがノイエであることだけは判っていた。 (だってアンタ、アイツからこれを受け取ってた) 通りで見かけた一瞬に、チャトラがノイエに対して最初に感じた不審がこれだ。 ノイエが話し込んでいた男は、子分を従えて大きな顔をしている、町でも嫌われ者だった。酔うと、自分は元王国軍の名のある将だと、ひと声かければ数百はすぐに兵士が集まると胴間声で自慢するのが常だった。界隈のものは誰も気にしていない。また始まったかと顔を背け、見えない、聞こえないふりをする。係わるべからず。下手に絡んで暴力沙汰になっても損をするだけだ。 まだこの町に住みついて半年足らずのチャトラでさえ、どうしようもない男なのだという認識があるほど悪評高い男。贔屓目に見ても、エスタッドの三補佐官が話し込むような身柄には思えない。 だから、何をしているのだろうと気になった。 どうしようもない嫌われ者が、身なりの良いノイエに目を付けて絡んでいるのだろうかと思った。押しの強い相手の言葉に困っているのではないかと。 懐から出した金入れからごっそりと紙幣を掴んだときはああやっぱりと思った。思いたかった。 だのにどうしても絡まれているように見えなかったのは、怯えておとなしく金を差し出しているはずのノイエが、あいかわらずにこにことやさしい顔で笑っていたからだった。 脅されている人間が、あんな顔で笑えるだろうか。 辺りを伺い、小声で何か呟く様は、お互いが顔見知りのそれだ。そうして何か、聞かせられない相談事をしているように見える。賭けてもいい。あれが今夜の晩御飯の内容だとかそんな世間話だったとしたら、自分はひと月の手当てを投げ出してもいい。 固い顔で、頷き合い、指示しているように見えた。けれど、何の。 どうしてノイエが町の破落戸とかかわるような真似をしているのか。 何度か確認するように彼へ指を突きつけていた嫌われものは、やがて引き寄せていた肩を放して対面する。軒下から覗いていたチャトラの丁度正面に当たった。 男の唇が短い言葉に動く。 とても短い言葉だったので、音が聞こえなくとも何を示していたのか、よく見えた彼女には読めてしまったのだ。 「殺せ」 男はそう言った。対したノイエがどんな顔でそれに応じたか、幸いチャトラには判らない。ノイエは彼女に背を向けていたからだ。 『あいつのすがたを、今日繁華街で見たよ。メシを一緒に食った。あんなところで珍しいこともあるもんだ』 『通常ならば陛下直々にお目通りが叶うことは難しい……が。我々三補佐誰の許可も通さずの謁見が行われていることに、『遅れて』報告されて気付いた。我々の目を盗んで何者が許可したのか、画策したのかは、』 『後宮……こんな場所にいるということは、それなりに位のある役職か、あるいは兵士なのだろうか。 男の陰には隠れるように女が添っていて、……侍女と立ち話をしていたようには見えない』 今までどこか気持ちにささくれ立っていた。ちょっとした違和感。きっと彼の穏やかな笑顔に騙されてよく見えていなかった。 「……チャトラ」 不意にぞっとするほどやさしい声で、背後から呼びかけられて飛び上がった。反射的に振り向くと、困ったように首を傾げたノイエが懐に手を入れ、しょうがない子だね、と呟いている。 「僕の財布を返してくれないか」 「……」 黙ったまま差し出す。左手に広げていた紙片も一緒にノイエは受け取った。金入れから出されているのだから、彼女が中身を読んでしまったことは判っていることで、 「困ったな」 恐怖に強張るチャトラを覗き込んで相変わらずの顔で彼は笑った。悪意のない心底楽しそうな、 「君を怖がらせたい訳じゃあないんだけど……。チャトラ」 やさしい容貌は、取り繕って言っている訳ではないのだろう。本気でそう思っている。だからこそチャトラは怖かった。この状況で、穏やかに笑えるノイエが理解出来なくて怖かった。 「中、見ちゃったよね」 「……」 黙りこくったまま頷く。どちらにしろ、間近にノイエが立っている以上逃げる選択はない。彼が丸腰であったならまだ、それこそ急所でも思い切り蹴りあげて逃げることもできるのかもしれないけれど、抜刀の範囲に入ってしまっている以上、剣術及び防衛術においてまるで知識を持たない自分は不利だ。仮に逃げるとして、背に向けて投刀されてしまってはそれこそ避ける術を持たない訳で、 「チャトラ」 そっと腕を伸ばして男は彼女を引き寄せる。 「申し訳ないけれど、何日か監禁させてもらう。君に危害を加えるつもりはないから安心して」 「……安心してと言われて安心できると思うのか?」 「……できないよね」 ごめんね。 どこかさびしそうにノイエは微笑んだ。ふと目を奪われたチャトラは、不意に口元にあてがわれた布きれにぎょっとし、次の瞬間にはつんと鼻の奥を突くような刺激臭を感じたと同時に天地の平衡を失って男の腕の中に倒れ込んでいた。 ごめんね、ともう一度呟かれたような気がする。 (20110813) ---------------------------------------------------------
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ジャンプ練習の成績によってもらえるデコパーツの一覧です。きらきら!プリズムストーリー! (ストーリーモード)クリア後の情報を掲載しています。 ジャンプれんしゅうかんぺき サプライズ プリズムライブ ランウェイバトルれんしゅう ジャンプれんしゅう かんぺき 成功回数 デコパーツ(フレーム) デコパーツ(チャーム) かたがみ 0 PURETTY まっすぐなこころ アニマルがら - かたがみ 1 PURETTY すんだこころ しましまがら - かたがみ 2 PURETTY きままなこころ ドットがら - かたがみ 3 PURETTY みまもるこころ エスニックがら - かたがみ 4 PURETTY どりょくのこころ チェックがら - かたがみ 5 Prizmmy☆ やさしいこころ フラワーがら - かたがみ 6 Prizmmy☆ ゆうじょうのこころ スターがら - かたがみ 7 Prizmmy☆ ちせいあるこころ ハートがら - かたがみ 8 Prizmmy☆ じょうねつのこころ ギンガムがら - かたがみ 9 アースマジック ティータイム ドレッシー ペンギン かたがみ 10 RONI スノー クリスマス トナカイ かたがみ ▲ サプライズ 成功回数 デコパーツ(フレーム) デコパーツ(チャーム) かたがみ 0 つばさ むじゃきなこころ レッド - かたがみ 1 つばさ おだやかなこころ ピンク - かたがみ 2 つばさ パワフルなこころ オレンジ - かたがみ 3 MARs けだかいこころ イエロー - かたがみ 4 MARs げんきなこころ グリーン - かたがみ 5 MARs あいするこころ ブルー - かたがみ 6 プリズムストーン スイーツ パープル - かたがみ 7 ディアクラウン ハッピー ブラック - かたがみ 8 プリズムストーン マーチング ホワイト - かたがみ 9 ディアクラウン まつり パステル モノトーン かたがみ 10 CHUBBYGANG ビビッド パンダ ラビット かたがみ ▲ プリズムライブ レインボーフィニッシュの有無による違いはなし 成功回数 デコパーツ(フレーム) デコパーツ(チャーム) かたがみ 0 ハッピーレイン♪ ハッピーなこころ スタン - かたがみ 1 ハッピーレイン♪ おいしいこころ ラブリン - かたがみ 2 ハッピーレイン♪ アツイこころ ポップン - かたがみ 3 ベルローズ ゆうがなこころ クルン - かたがみ 4 ベルローズ メルヘンなこころ セシニ - かたがみ 5 ベルローズ トリッキーなこころ フェミニ - かたがみ 6 プリズムスター にじいろのこころ エスニ - かたがみ 7 プリズムスター スターなこころ ピコック - かたがみ 8 ペア ライブ モモ - かたがみ 9 ペア ローズ ペンギンせんせい キャット かたがみ 10 ペア ブリリアント ハロウィン パンプキン かたがみ ▲ ランウェイバトルれんしゅう 曲・難易度・勝敗による違いはなし コンボ デコパーツ(フレーム) デコパーツ(チャーム) かたがみ 0 - 3 ミュージック シック カジュアル - かたがみ 4 - 7 スポーティー オトナめ - かたがみ 8 - 11 デリシャス リズミカル こあくま - かたがみ 12 - 15 スパーク ロック - かたがみ 16 - 19 ファンタジー ウエスタン エレガント - かたがみ 20 - 23 デニム おとめ - かたがみ 24 - 27 サプライズ レース ボーイッシュ もこもこ かたがみ 28 - 31 リボン レトロ スプリング かたがみ 32 - 35 スクール マリン プレッピー サマー かたがみ 36 - 39 さわやか サイケ オータム かたがみ 40以上 プラチナ トロピカル フレッシュ ウィンター かたがみ ▲
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前へ 今日は放課後のことを考えると授業中も上の空で全く頭に入らなかった。 午後3時すぎ、ホームルームが終わるやいなや高校を飛び出して、向かうはいつもの学園の通学路。 下校時間に何とか間に合った。帰り始めた学園の生徒さんたちがちらちらと通り過ぎる。 だが、生徒さんが次々通り過ぎていくその中に、待てども待てども舞ちゃんはやってこなかった。 もう帰ってしまったのだろうか。いや、そんなことはないはず。ずっと待ち伏せ(!)していたのだから。 間違いなく、まだ舞ちゃんは通っていない。 むなしく時間だけが過ぎてゆく。気持ちはあせるばかりだ。 舞ちゃんへの誕生日プレゼント。明日じゃダメなんだ、今日渡せないと意味がない。 もうすっかり暗くなってしまった。万事休すか。 そこへ神様のお助けか、向こうから一人の知っている生徒さんが歩いてきた。 逆光のシルエットの中から登場した長身の生徒さん。外套を羽織ったその制服姿は、息を飲むほど美しかった。 歩いてきたのは舞ちゃんのお姉ちゃんだった。 かくなる上は、お姉ちゃんに託すしかない。 だが、そのあまりの美しさに僕が声などかけていいものか逡巡する。 が、もうこれが最後のチャンスなんだ。逃す訳にはいかない。 決意と実行。僕は意を決して、美人の上級生に話しかけた。 「は初めまして。あ、あのこれ今日が、た誕生日だと聞いたので、う受け取ってください」 「え!? ええ?? なんで今日が誕生日だって知ってるんですか?」 緊張のあまり噛みまくりだ。うまく舌がまわらない。 そして、超絶美人さんに問い詰められて完全にテンパった。 「いや、あの、おじょ、ある人に聞きまして。こ、これ誕生日のプレゼントなんですけど、是非あの渡したかったんですけど、会えなくて・・・ お、お願いします」 「そうですか・・・ ありがとうございます」 お姉ちゃんはとまどいながらもニカッと笑って受け取ってくれた。何て爽やかな人だろう。 間近でお姉ちゃんを見ることができたのだが、お姉ちゃんはきりっとした美人さんで本当に美しい。 姉妹だけあってふたりとも目力が似てるなあ。舞ちゃんも力強い感じの目をしてるけど、お姉ちゃんはやさしさの中に意志の強さを感じる目をしていて、さすがに大人っぽい。 こんな人が将来僕のお義姉さんになるなんて本当に(ry プレゼントを小脇にかかえて歩いていくお姉ちゃんは後ろ姿も凛々しかった。かっこいい人だなあ。 後から考えてみたら、舞ちゃんに渡して下さいということを言い忘れてる・・・ でも、「誕生日プレゼントです」ということは伝えられたから、今日が誕生日の妹に渡して欲しいものだとは伝わっただろう。 大仕事を終えた心地よい達成感を感じつつ、足取りも軽く家路についたのだ。 今日はいい1日だった。 「お、おじょじょ、お嬢様! 遅かったじゃないですか!心配してたんですよ」 「舞と寄り道して2人でクレープを食べてきたの。美味しかったわ」 「お嬢様!下校時に寄り道することは禁止されています! まぁ、今日だけは特別ですよキュフフ」 「あー! 舞美ちゃんどうしたのそれ! ポッチャマのぬいぐるみ、いいなー」 「学校の帰りに貰ったんだよ。誕生日だからって」 「舞美は本当にファンの人が多いよね。学外の人からもプレゼント貰うとは大した人気者だね」 「ねー、これ舞にちょうだい」 「あら、それは舞美さんが頂いたプレゼントなのよ?」 「いいじゃん、お姉ちゃんは別にポッチャマとかどうでもいいでしょ」 「まぁ、舞。プレゼントというものはね、贈る方のお気持ちなのよ」 「まぁまぁ、お嬢様。舞の大好きなぬいぐるみなんですから。じゃあこうしよう、私のものだけど普段は舞の部屋に置いておいて舞の自由にしていいってことにしよう。ね、これでいいでしょ。お嬢様」 「ウフフ、舞美さんは本当に舞には甘いのね」 次へ TOP
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八月二十二日、この日はBuono!の結成一周年ライブの日だ。 ベリキューから選ばれた三人によって結成されたこのグループは、今年の二月にはアルバムまで出す人気ぶりだ。 そのBuono!がファンクラブの人たち限定でライブを行うというので、僕は今日こっそりとライブ会場までかけつけた。 いつもなら、僕は関係者になるから一般のファンの人たちと同じ席で見るなんてありえないのだけど、渡されたチケットが一般席だったのだ。 チケットを送ってくれたのは、Berryz工房のメンバーでBuono!のメンバーでもある桃ちゃんだった。 可愛い封筒に入った手紙には、 『やっほ~ちさと、元気してる? 八月二十二日は何と何と、Buono!の一周年ライブがありまぁす。いぇい。 でね、そのライブにちさとも来てほしいなぁ~とか思ってるわけ。なので、チケットを送っておくね。 友達にライブを見せたいからチケットがほしい、ってスタッフさんにお願いしたから一般席でみてね(はぁと)。 PS.ライブにはちゃんと来いよぉ~ 桃より』 なんて、書いてあった。 せっかく桃ちゃんが送ってくれたチケットを無駄にするわけにもいかず、僕は急遽予定を変更してライブに行くことにした。 同じ℃-uteからは愛理が出演していることだし、応援したい。 最近はエッチなことをされるけど、愛理とは随分仲良くなっているからいい機会だと思う。 ℃-uteの活動ででかける時は女の子らしい服装でないとまずいから、今日みたいなプライベート用の服装ででかけられるのは素直に嬉しい。 キャップを少し目深に被り、岡井千聖が来ているとバレないように多少気を遣う。 バレたら、騒ぎになってライブがみられるような状況ではなくなっちゃうだろうし。 僕がライブ会場に到着する頃には既にずらっと行列が出来ていた。 僕は今日はこんな列に並んで会場が開くのをまたなくちゃいけないのか、そう思うとちょっぴり気持ちが萎える。 幸いというか、今日の天気は曇りでまだ過ごしやすい。 灰色の雲が空にふわふわと浮いていて、せっかくの一周年の日に残念な気がする。 まぁ舞美ちゃんがいたら、もっと酷い天気だったかもなぁ~とぼんやり考えてくすっと笑ってしまった。 まさか、本当にライブに来ているとは思ってもいなかった。 次のページ→